内田@全国オンブズ事務局 です。
2006/9/16に福岡市で第13回市民オンブズマン福岡大会が開幕し、前宮城県知事の
浅野史郎氏が「知事室から見た市民オンブズマン」という題で講演し、大盛況でした。
1日目の参加者は340人でした。
まず、全国市民オンブズマン連絡会議 事務局の内田隆氏が「都道府県・政令市の
業務委託契約調査結果」を発表し、自治体の外郭団体の過半数が天下りであること、
外郭団体の再委託情報を自治体が把握するように、働きかけを行うよう呼びかけが
ありました。
http://www.jkcc.gr.jp/menu3.html
続いて、指定管理者の調査を行った神奈川市民オンブズマンの保坂令子氏から、
民間が公の施設の管理運営を行えるようになった指定管理者制度は、情報公開の
面から問題があり、しかもこれまでの外郭団体がひきつづき管理運営をしている例が
多い旨発表がありました。
http://www.jkcc.gr.jp/menu3.html
それら発表を受け、九州大学名誉教授の斎藤文男氏が、指定管理者には、公職者の
縁故企業には制限をかけないと新たな利権の温床を生む恐れがあること、
指定管理者の選考過程は透明性を確保すること、指定管理者の情報公開を
徹底すること、個人情報保護を徹底することの提言を受けました。
次に、地元福岡からの報告で、福岡オリンピック招致の舞台裏を語っていただき、
市民に賛同が得られなかったのは、十分な情報公開がなされていなかったからだと
報告がありました。
続いて、「知事室から見た市民オンブズマン」とのタイトルで、前宮城県知事の
浅野史郎氏にご講演いただきました。

浅野氏は、最近発覚した岐阜県の裏金問題の事例を引き、自治体の裏金作りと
いうのは「におい」に似ているとし、自分ではなかなか気づかないものであると
した上で、市民オンブズマンが他人の「におい」を指摘していただく「必要な敵」で
あると明言しました。その上で、11年前に宮城県でも市民オンブズマンに
裏金疑惑の指摘を受けた際、情報公開条例がある以上、逃げられない、隠せない、
ごまかせないし、自分が知事になったときも、前宮城県知事がゼネコン汚職で
逮捕されている以上、自分が知事になったのは宮城県民の誇りを取り戻したい
からだという選挙時の初心を思い出し、副知事以下に「全部局の食糧費、
出張費を調査の"命令”をする。従わなかった際は首にする」との
強い姿勢を打ち出したため、宮城県は過去の裏金作りを認め、信頼を回復する
ために情報公開に邁進するようになったと話されました。
また、宮城県の裏金作りを調査している際、公文書偽造罪などで宮城県警の捜査が
入ったらどうしようと考えていましたが、今思えば、宮城県警も組織ぐるみで
裏金をつくっており、宮城県の捜査などできるはずは無い旨明言しました。
警察の裏金問題を追及していた経験を踏まえ、警察には「警察には捜査の
裁量権があり、警察にたてつこうなど思う人はいないと警察は思っている」と
警察が思い上がっている旨指摘し、警察というチェック機関が裏金を作るなど
絶対してはいけないにもかかわらず、内部告発者の情報により、知事である
私が知ってしまった以上、警察の裏金問題を追及するのは当然だ」と話されました。
また、市民オンブズマンは「必要な敵だ」とした上で、重箱の隅にこそ真実が
宿るものであり、今後もぜひ市民オンブズマンの活躍を期待したい旨話されました。
続いて、「談合・入札改革」テーマ報告があり、まず2005年度の全国落札率
調査の発表がありました。一般競争など制度改革が進んでいる自治体ほど
落札率が下がっている現状が報告されました。
http://www.ombudsman.jp/taikai/2005rakusatsu.pdf
さらに、談合分科会の大川先生から、2006年になって落札率が急減して
いるのは、1)市民オンブズマンや検察などの談合追及の動き、2)談合をした
際のペナルティが強くなった、3)スーパーゼネコンが談合をやめると申し合わせ、
各県の建設業組合を脱退したばかりか、談合対策者を配置転換した、
4)自治体も談合の損害賠償請求を追及する動きがある、からだと報告がありました。
その後、焼却炉談合の住民訴訟になっていない自治体でも、住民監査請求さえ
すれば自治体は損害賠償請求するとの報告が名古屋からあり、全国に呼びかける
旨報告がありました。
さらに、談合は工事に限らず、物品購入にもあると、福島県の警察制服購入
事例が発表され、現知事のファミリー企業による談合が発覚した旨報告がありました。
次に、情報公開分野においては、防衛・外交情報の「おそれがあると認められる
情報」での勝訴事例が外務省の機密費、滋賀県警のペンネームでの
捜査協力費について発表されました。
また、岐阜県で今年発覚した裏金問題は、情報を隠蔽していることで発覚を
遅らせていたことが明らかになりました。
さらに、新しい情報公開のあり方として、議員の口利き記録制度について
名古屋から発表があり、議員に限らず、すべての口利き記録が書類に記録され
公開されることが必要であると発言がありました。
続いて、政務調査費については、政務調査費の領収書だけを公開するだけでは
足りず、視察報告書なども公開を求める旨提案があり、さらに領収書が開示されて
いない自治体でも、何とか情報を入手して住民監査請求をしてはどうかとの
提案がありました。
包括外部監査の通信簿で「オンブズマン大賞」に選ばれた島根県の包括外部
監査人は、「ほぼ1年にわたって自治体との対話・調査を元に包括外部監査
報告書を作った。ぜひ市民オンブズマンや議会、行政がこれを活用してくれる
ことを望む」とスピーチされました。
9月17日は、警察裏金問題、住民訴訟の行政裁量について、大阪からの報告、
各地報告があります。
ぜひご参加ください。
http://www.ombudsman.jp/taikai/index.html
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2006年09月17日01時00分 朝日新聞
「談合疑惑度」1位は北海道 全国オンブズマン調査
http://www.asahi.com/politics/update/0917/001.html
2006/09/17付 西日本新聞朝刊
全国のオンブズマン結集 裏金追及など報告 福岡市
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20060917/20060917_008.shtml
2006年9月16日20時0分 読売新聞
オンブズマン全国大会開幕、約340人参加
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060916ic21.htm
2006年09月16日09時54分 朝日新聞
役員半数天下り、都道府県外郭団体 市民団体が調査
http://www.asahi.com/national/update/0915/TKY200609150438.html
2006年09月16日 18時31分 佐賀新聞
裏金問題への対応など報告/福岡でオンブズマン大会
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1618&blockId=175897&newsMode=article
2006年9月16日20時14分更新 毎日新聞
<外郭団体委託>96%が随意契約 オンブズマン調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060916-00000085-mai-soci
2006年09月16日09時54分 朝日新聞
役員半数天下り、都道府県外郭団体 市民団体が調査
http://www.asahi.com/national/update/0915/TKY200609150438.html
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