505億円、特別史跡の石垣、実効的バリアフリー。
どれも“できてから”では遅い。
前提条件が未整のまま「機運」を先行させる——それが本当に市民の利益と言えるのか。
寄附累計7.97億円(目標比7.97%)、23年度は前年度比▲88%——“機運”は数字が否定している。
結論:〈石垣保護・現天守の記録保存・実効的バリアフリー〉という前提条件が未達のまま「機運醸成」を先行させるのは拙速である。
■広沢市長 2025年3月市議会で述べた4要素
広沢市長は、名古屋城木造復元に欠かせない4要素として以下をあげました。
①石垣の保存対策を含めた史跡の保護
②現天守閣の価値の評価
③機運醸成
④バリアフリーとの両立
■浅井市議「市民は諦めと変わりつつある」
浅井市議は2025年9月22日名古屋市会本会議で、市民の空気は“諦め”へ傾きつつあると述べ、現天守を解体してでも木造で復元したいという機運醸成を主張。手段として立体映像の活用を挙げました。
・2025年9月22日 名古屋市会本会議 浅井正仁市議質問(名古屋城部分)
名古屋市民オンブズマンによる、半自動文字起こしアプリによる文字起こし
☆三条件チェック
□石垣保護:工法、振動・荷重管理、史跡損傷リスクの公開評価(現状:未提示)
□現天守の記録・評価:解体前の保存・公開の完了(現状:未完)
□実効的バリアフリー:移動経路・昇降・非常時避難まで含む設計と検証(現状:設計・検証不足)
※ 1つでも未達なら「機運先行」は不可。
☆Q&A:立体映像は代替にならない
Q: 立体映像で機運は高まる?
A: 理解補助にはなるが、権利調整(バリアフリー・史跡保護・現天守評価)の代替にはならない——必要条件は公開の説明と検証手続きである。
「現天守解体の是非」:
→ 記録保存と評価の完了が前提。未了のままの解体論は順序逆転。
◇『機運先行』の限界——前提条件の未達が続く理由
特別史跡の石垣に対する荷重・振動・基礎の総合リスク、加えて非常時(避難時)まで含むバリアフリーの成立が示せなければ、実現可能性は極めて低い。
◇木造復元事業505億円 寄付は合計8億円弱(目標100億円)
なお名古屋城天守閣寄附金(金シャチ募金)は2023年度に激減しています。
目標100億円(河村前市長談)のところ、2023年度までに7億9719万5285円しか集まっていません。
目標比7.97%・前年度比▲88%が示すのは、“行政起点の機運”の構造的限界です。
2023年度 22,480,698円
2022年度 190,927,470円
2021年度 103,546,008円
2020年度 78,604,761円
2019年度 62,495,813円
2018年度 131,783,050円
2017年度 207,357,485円
合計 797,195,285円
◇機運醸成 立体映像より 数百回に及ぶ市民説明会を
市民が盛り上がらず、石垣の保護もバリアフリーも達成できなさそうな名古屋城木造復元。
ではどうすればよいのか。
凝った立体映像を作るのではなく、広沢市長が先頭になって、数百回にも及ぶ市民説明会を行う必要があると考えます。
・「完全復元、バリアフリー無し」は不可能
・スプリンクラー、無線Wi-Fi、耐震設備、スロープなどはつけることが決まっている
・「市民との対話」なくしては木造復元ができない
・昇降技術開発の現状はこれだけ。車いすで▲階までいけそう
・竹中工務店とは505億円上限で契約してきたが、現状はこう
・木材は市議会の附帯決議を無視して約40億購入済み。年間約1億円保管料を払っている
・なんとか南海トラフ地震に耐えられるように計画している
・それでも特別史跡の石垣の上に、どうしても巨大木造復元建物を作りたい
上記をきちんと市民に説明し、市民が納得してはじめて「市民の宝」となる木造復元ができるのではないでしょうか。
文化庁も当然それを望んでいるものと思われます。
なお、2023年6月差別発言事案以降、一般市民向けの市民説明会は開かれておりません。
◇【提言】『未達の長期化』を避けるための早期方針転換
仮に市民が納得しない、これ以上税金を投入するのが難しいとなれば、早めに方針転換をした方が、保管料の支出が減ります。
それだけでなく、現在閉鎖中の天守閣に登れないことで、名古屋城の来場者が減っており、インバウンド需要にも影響を与えています。
「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」(過ちを犯したと気づいたら、自分の面目や他人の目など気にせず、ためらうことなく改めるべきである)
◇行動喚起
・市に要請
1)障害当事者・専門家同席の公開説明会を2025年12月31日までに10回以上、以降四半期ごとに定例化
2)開催後7日以内に市民説明会の録画・資料・要旨を公開
3)期日入り工程表とKPI(説明会回数、参加者数、合意項目数)の提示
・議会に要請:
1)505億円契約と木材保管費の精査、代替案試算の比較表を要求
・市民ができること:
・説明会開催の要望メール/情報公開請求/SNSでの可視化(ハッシュタグ例:
#名古屋城説明会を公開で #石垣とバリアフリーの同時達成を)
☆年表と「検討体制」
・2023年6月3日:バリアフリー市民討論会で差別発言(問題の起点)
・2024年9月18日:検証委員会 最終報告(是正提案)
・2025年5月16日:総括公表(方向性提示・工程不明)
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・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
・名古屋市民オンブズマンブログ 名古屋城問題
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