●あなたの個人情報が“探られて”いる証拠が『不存在』
あなたの名前が、市役所のパソコンで“こっそり検索”されているかもしれない──
名古屋市で起きた驚くべき事件。それは、市職員が情報公開請求者の氏名をネットで検索し、職場まで突き止めようとしていたというものです。
情報公開制度は、市民の「知る権利」を支える土台。しかしその制度の根幹が、今まさに脅かされています。
氏名や所属を勝手に調べられれば、請求者は報復や不利益を恐れ、制度を使えなくなるかもしれません――。
名古屋市民オンブズマンは、ついにアクセスログ保存の仕組みを解明し、一端を入手することができました!
●情報公開請求での市の対応と矛盾
名古屋市前市政情報室長が、情報公開請求者の氏名を探っていた時期である「2023年4月1日~2024年3月31日の職員がいつ・どのサイトを見たか記録されている“アクセスログ”(電磁的記録)」を名古屋市民オンブズマンが2025年5月19日に情報公開請求したところ、「不存在」と回答がきました。
前市政室長は2024年3月31日に異動になっています。
後任の人も、もしかしたら同様に情報公開請求者の氏名を探っていた可能性があるとして、2024年4月1日~2025年3月31日の「アクセスログ」を情報公開請求しました。
担当課からは「情報公開請求には応じられないが、保存期間の設定画面や抽出したアクセスログを情報提供できる」と連絡がありました。
●アクセスログは370日保存
上記を踏まえ、市から情報提供してもらって情報公開請求は取り下げました。
以下が情報提供の抜粋です。
2 名古屋市情報セキュリティ管理基準の抜粋
8 技術的情報保護対策【市対策基準9関係】
(1) 情報システム及びネットワークの管理
ア ログの取得等
・市対策基準9(1)エ(ア)における「ログ」は、原則として1年以上保管することが望ましいが、情報システムが遵守すべき法令等によって保管期間が定められている場合もあるため、関係法令等を確認の上、決定する必要がある。
ログ取得ソフトウェアのシステム設定画面の写し
※ログを370 日(1年以上)保存する設定を行っております。
●「名古屋市民オンブズマン」WEBページ閲覧判明
また、今回の「WEBアクセスログ」で判明した検索キーワードを見る限り、特段の変わったことはありませんでした
(大学の先生の名前や、判例を検索しているのが多かった)。
なお、「名古屋市民オンブズマン」WEBページを閲覧していることも判明しました。役所の方はぜひWEBページ記載内容を参考にしてください。
●ログ保存の重要性とは
名古屋市は事件を受け、「再発防止に取り組む」としています。
しかしながら、本件は単なる「個人情報漏洩事件」ではありません。
情報公開請求の身元を調査すると、制度が壊死してしまいます。
少なくとも職場のPCから情報公開請求者の氏名を調査していないか、「WEBアクセスログ」を市民が定期的に情報公開請求していれば、「情報公開請求者を探ろう」とする気にはならないのではないでしょうか。
また、公的機関の「WEBアクセスログ」の情報公開請求は「身元調査」を未然に防ぐだけではありません。
2016年6月3日、福井県池田町議会事務局長のパソコンが業務と関係ないサイトを閲覧して乗っ取られ、遠隔操作によりデータが流出した事件がありました。
(福井県池田町には当時情報公開条例が不存在だったため情報公開請求できず詳細不明)
2025年6月18日に、名古屋大学は「人文学研究科教員がサポート詐欺に遭い、当該教員のパソコンが第三者による不正アクセスを受ける事案が発生した」旨発表しました。
現時点ではどのようなWEBサイトを閲覧していたか判明していませんが、職務と関係ないサイトを閲覧して乗っ取られたのであれば大問題です。
いうまでもありませんが、公的機関のパソコンでは、職務に関係のないサイトを見てはいけません。
定期的にアクセスログを情報公開請求することで、これらを未然に防ぐことができるのではないでしょうか。
●情報公開請求で制度を守る
市民オンブズマンは、誰でも使える「情報公開請求」という権利で行政をチェックしています。
誰でも行政チェックは可能なのです。
・名古屋市は電子申請でも情報公開請求できます
・このように書けば誰でも請求できます
例)〇年〇月日~〇月〇日の○○のWEBアクセスログ
・職場PCのWEBログを、年に1回は市民が請求することが、最大の抑止力です
それが、“行政を変える第一歩”になるかもしれません
「情報公開請求なんて、『行政に弓引く』みたいで、、、」と躊躇していませんか?
名古屋市民オンブズマンは、市民の当然の権利である、情報公開請求を気軽にできるようにするための活動を続けています。
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●カンパのお願い(市民の力で継続的に監視を)
「制度を壊す行政を、見過ごさない。制度を守る市民の力を、絶やさない。」
このまま“行政の勝手な秘密主義”を放置しておけば、市民の知る権利はますます形骸化していきます。
名古屋市民オンブズマンの活動は、あなたの一歩で動き続けます。
皆様方のカンパが頼りです。以下リンクからカンパのご協力をお願いいたします。
なお、このままですと、来年以降も現在の事務局職員体制を維持することは困難となります
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名古屋市民オンブズマン 情報公開条例
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2025年06月18日 名古屋大学
個人情報漏えいの可能性について
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