名古屋市民オンブズマンは、名古屋城総合事務所が「2024年度名古屋城木造復元市民説明会は開催しない方針」であることを25/1/20に電話で確認しました。
名古屋城木造復元事業を強引に進める名古屋市は、2015年度から毎年会場から質問ができる市民説明会を行ってきました。
しかし近年は説明会が激減していました。
2023年度に引き続き、2024年度も開催しないことになりました。
2015年12月-2016年1月→16ヶ所
2016年5月→5ヶ所
2018年1月→6ヵ所
2019年1月→6ヵ所
2019年11~12月→8ヵ所
2021年1月→3ヵ所
2022年1月→3ヵ所
2023年1月→1ヶ所
名古屋城総合事務所担当者は「名古屋市として、バリアフリー市民討論会の差別発言に関する総括が終わっていないから、市民説明会を開催しない」と説明しました。
しかしながら、建設費だけで505億円もの事業に関して、「どうして差別発言が起こったのか、今後どうするのか」説明する義務があります。
そもそも、毎年市民説明会のための予算が付いていたはずです。
名古屋城木造復元事業へつぎ込んだ税金は、2016年度~2023年度で、88億4780万8000円(うち木材の製材等41億6370万9000円)です。
毎年木材の保管料を約1億円支出しています。
国際公募して選んだ小型昇降技術については、障害者団体は「大型のエレベーターをつけなければ『差別の城』を作ることになり、かつ違法」と主張しています。
そもそも、いまだに「江戸時代そのままの天守が建つ」と勘違いしている市民が山のようにいます。
23/6/12開催の特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議(第56回)資料にもあるように、有識者との6年の議論の結果、名古屋市は「天守の基礎はケーソン、建物荷重は鉄骨で受け止め、補強金物等の工事と耐震ダンパーを設置。各階にはコンセントが多数あって、天守全域にLAN配線を完備」する方針を定めています。
(23/6/25 千田嘉博教授Twitterより)
しかも、小天守東側に巨大なスロープを設置する予定です。
これらを市民にきちんと説明する義務があります。
そうしないと、「市民の城」とは程遠い『差別の城』となってしまいます。
・23/12/16(土)市政出前トーク「名古屋城天守閣の整備」
名古屋城総合事務所 配布資料
名古屋市民オンブズマンによる文字起こし(説明と質疑応答)
また、「市長特別秘書が市民説明会に減税市議を通じてサクラを動員指示した疑惑」も未解明です。
・24/3/15(金)名古屋市議会総務環境委員会で、「田中市長特別秘書が中川あつし市議(減税)に、2019年12月3日中川文化小劇場で開催した名古屋城木造復元市民説明会でサクラを入れるよう指示した」ことが判明
・24/3/19に市議会委員会が附帯決議
・24/5/31に市が「総点検」をまとめる
・24/7/3に総務環境委員会は河村市長に出席要請を行ったが差し控えたいと回答があった
------
広沢一郎名古屋市長は、2024年市長選マニフェスト
(20244年11/8原案、11/10,13,16補足)の中で、以下述べています。
(3)名古屋城木造本物復元
・史実に忠実な復元を必ず完遂
・本丸外を無料開放
・名古屋城全体を極力江戸時代の風情に
---------
名古屋市は「令和7年度予算要求に対する財政局査定内容の公開」を行うとともに、予算要求(追加及び変更分)の内容についてのご意見募集を25/1/10(金)-25/1/20(月)まで行っています。
-------
・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ