福井県高浜町元助役から福井県職員が金品受領していた件の調査報告書元資料が不開示決定したのはおかしいとして、市民オンブズマン福井が取消訴訟を起こしていた件は、福井県が上告断念して確定しました。
23/11/15名古屋高裁金沢支部の判決確定に基づき、福井県は大学教授など4名の有識者から意見聴取を行い、24/2/29に、訴訟の対象外だった氏名と現職名及び22人の調査票の一部非開示を除き、全て公開しました(資料325枚)。
・24/2/29 公文書一部公開決定通知書
・高浜町元助役関係委員会報告書(R元.11.21発表)
調査票の回答内容に関する公開の考え方
市民オンブズマン福井は24/3/4に以下声明を出しました。
2024年3月 4日 (月) 市民オンブズマン福井
調査対象者の回答内容が公開されたことについて
今回の県の決定は、判決及び福井県情報公開条例の趣旨を正しく理解するものであり、当会としても是としたい。
しかし、翻ってみるに、「高浜町元助役との関係にかかる調査報告書」は、県の顧問弁護士3名と県職員の調査に拠るものであった。調査が適切になされたか否かを検証し、県民の知る権利を実現するためにも、調査対象者の回答内容は公開される必要があった。したがって、そもそも当会が行った公文書公開請求(2019年11月25日)は認められるべきであった。しかし、県は、福井県公文書公開審査会の諮問を受けて、当会の審査請求を棄却した。そのため、提訴せざるを得なかったのである。
そして、上記判決の原審・福井地方裁判所(令和3年(行ウ)第6号)は、すでに令和4年9月21日、「調査対象者の回答内容を公開しないとした部分を取り消す」と判示した。しかるに、県はこれを不服としてさらに争った。こうして、県民は、調査報告書を検証する機会を足かけ5年も失った。
県及び福井県公文書公開審査会には猛省を促したい。
福井県には、従前の姿勢を改め、今後は、公文書は公開が原則であるとの基本に立った運用を強く求めるものである。
市民オンブズマン福井は、今後回答内容の検証作業を行う予定ですが、回答内容が全面開示されたことにより、氏名、現職名が非開示とはいえ、昨今の情報環境による調査対象者への個人攻撃などにつながる可能性について心配しており、ネットでそのまま公開することは現時点では考えていないとのこと。
福井県は、調査票を報道機関に公開しました。
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・全国市民オンブズマン連絡会議
関西電力金品受領問題と福井県
・令和元年11月21日 高浜町元助役関係調査委員会
高浜町元助役との関係にかかる調査報告書
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2024年3月1日 午後5時00分 福井新聞
福井県職員の金品受領問題、調査報告書の非開示部分ほぼ公開…元助役との具体的なやりとり判明
2024年2月29日 午後9時00分 福井新聞
県職員の金品受領、ほとんどの非開示部分を公開 調査報告書、授受ややりとり明らかに オンブズ福井「期待以上」
2024年2月29日 午後9時30分 福井新聞
県職員と元助役の関係、生々しく 金品受領報告書の非開示部分公開
2024年3月2日 13時00分 朝日新聞 小田健司 永井啓子 長屋護
贈り物は現金、シャネル… 関電金品受領問題、県職員の証言明らかに
2024年3月3日 05時10分 (3月3日 05時10分更新) 中日新聞
金品受領問題の調査報告書、福井県が情報公開に応じる 高裁支部判決を受け
2024年02月29日 19時07分 NHK
高浜町元助役 金品受領問題 報告書資料の大部分開示