ゆがわら町民オンブズマンが、神奈川県湯河原町議会の秘密会議事録の非公開の取消を求めた情報公開訴訟で、東京高裁は22/10/31に町の控訴を『却下』しました。
町側は上告を断念し、確定しました。
本件は、湯河原町が町税等の滞納者約2000人分のリストを、町当局が議会に対して10年間(2011~2020)にわたり毎年提供し、しかも議員が自宅に持ち帰ることを認めてきた問題で、秘密会で滞納者リストを審議した町税等徴収対策強化特別委員会の議事録の公開を求めたものです。
湯河原町情報公開審査会は2021年12月21日付で「審査請求人の主張は相当である」として、議会に対し「非公開決定は取り消されるべきものである」との結論を示しています。
1審横浜地裁では、非公開決定を取り消す判決を出しましたが、公開を義務づけることは避けました。
22/2/2 横浜地裁判決
湯河原町は、東京高裁に対し、「町会議規則が町情報公開条例の『法令等』に当たらないとの判断を取り消し、『法令等』に当たると判断を求める」という控訴状を提出しました。
東京高裁は、「原判決は『本件事案の性質に鑑み』『念のため』判断したものにすぎない」「行訴法33条1項の拘束力は及ばないものというべき」とし、却下しました。
今後、町議会はあらためて情報公開請求に対してなんらかの処分(開示・不開示)決定をすることになります。
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ゆがわら町民オンブズマン
地方議会に横行する「少数派議員潰し」に立ち向かう訴訟