名古屋市は22/3/23に「第1回金シャチ横丁第二期整備 博物館ゾーン整備基本構想検討懇談会」を開催しました。
録音・録画は禁止されました。
22/3/23 第1回金シャチ横丁第二期整備 博物館ゾーン整備基本構想検討懇談会
・会議次第【博物館懇談会】
・会議資料1
・【参考1】金シャチ横丁基本構想概要版
・【参考2】特別史跡名古屋城跡保存活用計画概要版
・【参考3】博物館構想検討懇談会開催要綱(R040303案)
・【参考4】博物館構想検討懇談会傍聴要綱
名古屋市民オンブズマンによるメモ(途中から)
懇談会は10時からZoomで行いましたが、なぜか傍聴は10時23分頃から開始しました。
当初の話が聞けなかったためよく分かりませんが、名古屋城正門南側にある、金シャチ横丁義直ゾーンの南側に、名古屋城博物館(仮称)を作ろうとしているようです。
また、義直ゾーンの東側には芝居小屋風多目的施設を作る計画です(2025年度開業予定)。
名古屋市は、今後のスケジュールとして以下を述べました。
1)基本構想を策定(2022年度)
2)基本計画を策定(2023-2024年度)
3)設計→工事(最短2028年度に完成)
古池嘉和・愛知学院大学現代社会学部教授は「毎年学生を連れて犬山城下をフィールドワークしているが、表の『観光テーマパーク化』しているところは人がいっぱいいるが、現役で動いている裏筋は誰も歩いていない。そのようなのはあまり望ましくない」としました。
佐々木雅幸・金沢星稜大学特任教授は「名古屋城博物館(仮称)を建てようとする場所にはもともとなにがあったのか。博物館の歴史性を踏まえてほしい」としました。
名古屋城調査研究センターの原史彦氏は「東照宮と天王坊という寺社空間・庭園があった。近代に陸軍の参謀本部が置かれ、地下室が作られた。地下遺構はかなり壊されたと聞いている。どこまで破壊されたか+残っているか調べたい」としました。
千田嘉博・奈良大学教授は「本丸御殿は木造ででき、天守も木造再建で動いている。名古屋城博物館(仮称)は本質的価値を高めるために重要な施設となるべき。
名古屋城の調査研究だけでなく、日本の城と近世武家文化を世界に発信するようにしてはどうか」としました。
田沢裕賀・大分県立美術館館長は「名古屋にある優れた博物館である名古屋市博物館、徳川美術館との棲み分け・連携が鍵。
城の魅力を見せるため、必ず寄らないといけないところにしたい」としました。
高田徹・城郭史研究会は「武家文化も必要だが、明治以降の歴史も重たい。師団司令部があった。現代につながる部分が必要。現天守も見所がいっぱいある。」としました。
木下直之・静岡県立美術館館長は「現代まで視野に入れてつくってほしい。志を高く持って、本物志向に」としました。
次回、現地を見てから意見交換をするとのこと。
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名古屋城博物館(仮称)については、どのようなものができるのかさっぱりわかりません。
予算規模も示されていないようです。
名古屋市は、国土交通省に対し「東海農政局(名古屋農林総合庁舎)の早期移転、基幹となる広域防災拠点の整備を求める要望(令和元年7月)」を出しています。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/190710.pdf
それを受け、現在ある名古屋農林総合庁舎、名古屋農林総合庁舎2号館は旧名古屋貯金事務センターの場所に移転予定とのこと。
・令和2年7月27日 中部地方整備局 営繕部
名古屋第4地方合同庁舎【官庁営繕事業】説明資料(再評価)
(現在ある、独立行政法人水資源機構中部支社は不明。名古屋城階段体験館も不明)
「名古屋三の丸ルネサンス期成会」なる団体も21/1/7に設立されているようです。
名古屋市は令和4年度予算に「金シャチ横丁第二期整備(博物館構想の策定)」を2800万円要求しましたが、財政局案で0査定、予算案で2000万円に復活した経緯があります。
名古屋市博物館もリニューアル計画がありますし、西の丸御蔵城宝館も21/11/1にできたばかりです。
名古屋城天守閣木造復元事業は見通しが全く立っていません。せっかくの博物館相当施設である現天守を『放置』して、新たな『箱物』を作ろうのは理解に苦しみます。
2028年、名古屋城は一体どのような姿になっているのでしょうか。
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・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ