21/11/25朝日新聞朝刊で、「名古屋城の木造天守、完成まで竹中工務店 協定延長、名古屋市と合意」との記事が掲載されました。
記事の概要は以下の通りです。
・完成時期は見通せないが、暫定的に2024年3月末に延ばす覚書を交わして基本協定延長
・翌年以降も覚書で1年ずつ暫定延長 完成時期が固まるまで続けることで合意
・総事業費の上限は505億円のまま維持
・関連予算案を11月市議会に提出予定
現時点では予算案は11月市議会に提出されていません。
------
2017/5/9に、名古屋市と竹中工務店は「天守閣の完成期限は2022年12月まで」とする基本協定を結びました。
第13条6項で「優先交渉権者は、自らの努力のみでは合理的に事業期間又は天守閣の完成期限を遵守することができない場合、発注者と協議する」とあります。
19/10/3松雄観光文化交流局長は「基本協定の有効性が保持出来る期間として概ね5年程度ではないかと弁護士から言われた」としています。
しかしながら、竣工期限の延長について、弁護士の見解1として「裁判官によって判断は変わる。ただし10年は厳しいと思われる」としていました。
しかしながら、21/11/9名古屋市会経済水道委員会で、「当初と前提が変わった場合には、例えば、1年毎に基本協定の効力が維持されていることを確認し、必要に応じて見直しを行い、有効性を相互に確認ができていれば、基本協定は有効なものとして維持できる」と弁護士見解が変わっています。
第13条7項で「発注者は、前項の協議を行った場合には、協議の過程及び結果について公表することができる」とあります。
あまりにも不透明な基本協定延長。
全ての情報を公開した上で、基本協定を延長した方がよいのか。他の道があるのか、その場合費用はどうなるのか。
名古屋城木造復元事業ほど、実現可能性がなく、今後の見通しがなく、契約もデタラメな事業を知りません。
名古屋市と竹中工務店だけで基本協定延長という重大事を決めるという議会・市民無視はとても許すことができません。
今後も基本協定延長については注目していきたいです。
-------
・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ