【地方議会の少数派議員への嫌がらせ横行?】
「地方議会改革フォーラム」は2021年5月14日、北海道本別町で議員辞職処分をうけた梅村智秀元議員と、千葉県松戸市で請願への賛成討論の発言が原因で懲戒処分(戒告)を受け、最高裁まで闘った山中けいじ議員をお招きし、オンライン学習会(Zoom)を開催しました。
参加者は約90名にも及び、関心の高さを感じました。
また、地方議会で少数派議員が不公平な待遇の中、嫌がらせなどを受け、頑張っていることが明らかになってきました。
■ 梅村元議員に事例については、参加者から以下のような意見が出ました。
地方自治法「134条 ①普通地方公共団体の議会は、この法律並びに会議規則及び 委員会に関する条例に違反した議員に対し、議決により懲罰を科することができる。」となっており、そもそも法律上、懲罰にすることはできないのではないか?
■山中議員の事例については、
何度録画をみても、どの発言が懲罰にあたるのわからない。また、山中議員が懲罰委員長や議長に確認しても返答がないとのこと。
最高裁では、懲戒処分(戒告)については、裁判で扱うことではないとの判断で終わったとのことですが、こうした根拠のない「懲戒処分」は、地方議会の衰退・民主主義の後退につながるので、全国でネットワークを組みながら取り組む必要があると参加者から声が上がりました。
■ 参加者からも、自分が経験している事例の紹介がありました。
■また、参加者の中に、議員懲罰に対する「新判例」(普通地方公共団体の議会の議員に対する出席停止の懲罰の適否は,司法審査の対象となる)を勝ち取った元宮城県岩沼市議の大友健さん(出席停止23日間)もいらっしゃって、地方議会がこんなにひどくなっていることを何とかせねば・・・と語って頂きました。
※新たな最高裁判断 令和2年11月25日 最高裁判所大法廷
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=89851学習会終了後も引き続き各地の議員・市民がZoomで交流しました。
オンブズ活動が原因で辞職勧告決議を受けた、加藤明由弥富市議は「名誉を毀損されたため、決議に賛成した会派の中の1人に対して津島簡裁に提訴したが、名古屋地裁に移送された」としました。
名古屋市民オンブズマンの内田隆は「元々、弥富市議会で『オンブズ活動が原因で市議に辞職勧告決議が出た』のはおかしいと声を上げ、その後市議と市民オンブズマンが連携して調査や学習会を企画した。
心ある少数の議員だけでも議会改革は限界があるし、市民だけでも難しい。今後も市民と議員が一緒になって議会改革を目指したい」としました。
神奈川県湯河原町議の土屋由希子町議は「『町議会の秘密会で町民の税滞納者リストが配布され回収されていない事実』を一般質問ならびにSNSで指摘した行為に「陳謝」と、それの読み上げ拒否への「出席停止1日」に対して取消を求める訴訟を起こした。
別途、「税滞納者リスト問題」に関し「ゆがわら町民オンブズマン」が立ち上がり、秘密会の議事録の情報公開訴訟を起こしている」としました。
今後新たなネットワーク作りの必要性を共有し、有意義な会は終わりました。
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・地方議会改革フォーラム
https://www.facebook.com/gikai.kaikaku・梅村智秀 【元】本別町議会議員
https://www.facebook.com/tomohide.umemura・山中けいじ 松戸市議会議員
https://k-ji.jp/・大友健 元宮城県岩沼市議
https://ameblo.jp/mimonenachan/・土屋由希子 湯河原町議
http://tsuchiya-yukiko.com/tuchiya_web/・ゆがわら町民オンブズマン
https://www.facebook.com/102295525127809
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・名古屋市民オンブズマン 弥富市議会特設ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/yatomi/index.htm