名古屋市民オンブズマンは、2018年7月19日に開催された特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議天守閣部会(第12回)で、傍聴者に配付されなかった資料を情報公開請求したところ、以下のように内容はほとんど非公開になりました。
行政文書の一部を公開しない理由:(一般財団法人)日本建築センター、(一般財団法人)日本消防設備安全センターとの協議中の情報については、当該情報が公開されることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるため(名古屋市情報公開条例第7条第1項第4号)、非公開とします。
・決定書
2018年7月19日開催
特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議天守閣部会(第12回)
傍聴者に配付されなかった資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180806.pdf・開示文書
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180806-1.pdf・記者クラブへの情報提供資料
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180806-2.pdf

どのように来城者を避難させるのか、これでは全くわかりません。
ただ、そんな中でも判明したことがあります。
・各階在館者数シミュレーション(避難対象人数2500人)「滞在者数を均一」と、「在館者密度を均一」があります。最上階はあまり人が入れないことがわかりました。

・照度シミュレーション
内部はそうとう暗いです。付加手摺に照明内蔵を提案しています。
・煙の上昇を防止する階段床開口の閉鎖板戸の活用
史実には階段に板戸があったようですが、「史実に忠実」な板戸で煙が防げるのでしょうか。
手動?電動? 材質は木?それとも不燃材?
公共建築物を建てる際の絶対条件である安全性の確保すら、どのように検討しているか非公開にしています。
安全性を確保するには入場者数の制限が必要ですが、そうすると年間366万人、1時間2500人来場して入場料で返済するという資金計画が崩れます。
2018年7月文化庁復元検討委員会への基本計画が提出できず、2022年12月竣工が絶望的になった現在、資金計画から全面的に見直す必要があるのではないでしょうか。
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今後の予定
・8/19(日)13時半~ 名古屋城の歴史についての勉強会(名古屋市東図書館)
特にこの1、2年の特殊な問題を中心に勉強します。
時間:18/8/19(日)13:30~
場所:名古屋市立東図書館2階集会室
地下鉄ナゴヤドーム前矢田下車 1番出口すぐ
https://www.library.city.nagoya.jp/guide/m_higashi.html 講師:森晃(名古屋城天守を「戦後復興市民のシンボル」に)
https://www.facebook.com/1740949266229351/ どなたでも参加できます。
資料代:100円
主催:名古屋城の歴史を勉強する会