2006/2/7のテレビ朝日系の番組「スーパーモーニング」で
国会議員の「議員年金廃止法」が成立した件で、特集をしていました。
これまで、国会議員は1年間に最低でも400万円以上年金を受け取ることが出来、
国庫負担率7割でした。一般国民の国民年金は1年間で79万4500円であり、
国庫負担率は3割であるのと比較すると、あまりにも優遇されているではないか、
ということで、「議員年金廃止」の方向に進むはずでした。
今回成立した「議員年金廃止法」では、以下のようになっています。
・退職議員の場合 現行の4~10%削減して給付を継続 将来の掛金なし
・在職10年以上の場合 1.納付金総額(年金保険料)の80%を一括返還
2.現行の85%で年金受給
将来の掛金なし
・在職10年未満の場合 掛金返還で、年金支給なし
・将来の議員 掛金なし、支給もなし
これまで一部(3割)を掛金でまかなってきた議員年金を、退職議員・在職10年以上の
場合は全額税金でまかなうことになります。
これらの人は、掛金は払わなくて済み、相当優遇された年金はもらえるということで、
完全な「お手盛り」で、しかも前よりさらに厚遇になっています。税金の支出額も増えます。
実際は50年前に廃止された「恩給」(掛金なしの金員支給)が復活したと見るのが
正しいです。
この件で、私の上司に当たる、全国市民オンブズマン連絡会議の新海聡事務局長
(弁護士)が出ていました(撮影は全国市民オンブズマン連絡会議の事務所で行われました)。
・議員年金廃止法について
「これはやっぱりインチキだと思いますね。中身を見ると何だ?と、ぜんぜん言葉の
イメージと違うじゃないかと。政府の説明の仕方の“見苦しさ”とか“ごまかし”を
よく示しているケース」
・議員年金は「待遇を良くしておかないと議員のなり手がいなくなる」から必要との声に対し
「それは絶対に違いますね、議員さん以外でボランティア活動をしている人もたくさんいる。
一銭の得にならなくてもやっている。市民オンブズマンも元々、そう。
みんな手弁当でやっている」
・議員年金に対し
「最初から人生守りに入っている。辞めた後のこと考えているプロ野球の選手がいたら
そんな人に誰も拍手しませんよね。 終わってからのことを考えながら仕事を
すること自体、仕事をしていないことに等しい」
地方自治体の支出がおかしいと思う場合、住民監査請求、住民訴訟という手段がありますが、
国の支出がおかしいと思う場合はそのような手段が取れません。
「世論形成」という抽象的なことしか出来ないのが歯がゆいです。
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