2018年2月10日ごろから中国では春節(旧正月)の休みが始まった。
ここ名古屋でも中国人観光客がいつになく増えている。
春節のためだけだと思っていたが、ニュースを見ると、名古屋の会社が開発したゲームアプリ「旅かえる」が中国で人気が爆発し、ゲームの中で紹介されている日本の観光地を訪れる中国人が急増しているという記事を読んだ。
旅かえるはカエルが日本各地を旅するゲームだ。いろんなところに写真を取りにいく。
まず、カエルが行くのは名古屋城だ。いろんなアイテムを渡すと、遠くに旅に出る。記事では、名古屋城を訪れる中国人の予約数が前月の200%増しという。
このようなゲームアプリで、名古屋だけでなく日本全国の観光地を中国人ならびに全世界の人に知ってもらえることは良いことだと思う。
ただ、残念ながら名古屋市は、木造天守閣を復元するためだとして、2018年5月7日から天守閣の入場禁止をすると発表した。
名古屋城を訪れても天守閣に登れないというのは、みすみす機会を失わせている。
5月7日から始まるのは天守台地下の石垣調査の予定だが、現在、天守閣周辺の石垣調査がまだ終わっておらず、天守台地下の石垣調査に移れるかどうかは不透明である。
もっと問題なのは、木造天守閣の基本設計の締め切りが2018年2月28日だが、エレベーター設置の有無の方針も決まっておらず、文化庁復元検討委員会で木造天守の議論もしていない。さらに、建築基準法の適用除外を受けてもいないため、基本設計が予定通りに完了する見込みは現時点ではない。にもかかわらず、木造天守閣復元として、5月7日に閉めてしまう計画だ。
このままでは木造天守閣に向けた次の段階である。詳細設計、木材製材作業なども取り掛かれるとは思えないし、木造天守閣自体本当にできるかどうかも不明だが、名古屋市は2018年2月議会に詳細設計・木材製材費などとして34億9500万円の予算を提案している。
現在名古屋城を訪れる観光客のうち、名古屋市民は1割程度だ。見た目では半分以上が中国人観光客に思える。この「旅かえる」ブームがいつまで続くかわからないが、今こそ名古屋城を中国にもっとアピールすべきなのに、5月7日で閉めてしまうというものはあまりにももったいない。

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名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm----------------------
2018-02-07 07:12 searchina
日本のゲームアプリ「旅かえる」ブームがリアルな観光業にも影響、登場する観光地の予約が増加=中国
http://news.searchina.net/id/1653071?page=1