2014年3月25日から31日まで宮城県議会議員がニュージーランドへ海外視察住民訴訟の返還を求めた住民訴訟で、仙台地裁は17/2/1に各議員に7万3487円(合計29万3948円)の返還命令を出しました。
http://sendai-ombuds.net/kaigai/2017/02/post-26.html裁判所が全旅程のうち40%を違法と判断したことの重みは大きいものと思われます。
仙台市民オンブズマンのコメントは以下です。
【判決を受けてのコメント】
本日、宮城県議会議員・ニュージーランド海外視察に関する住民訴訟の判決がなされた。
本訴訟は、平成26年3月25日から同年3月31日にかけて実施された上記視察に対し、視察費用として一人当たり90万円(合計360万円)の公金が支出されたことの是非を問うものであった。
これに対し、本判決は各7万3487円(合計29万3948円)が違法であるとし、これを返還請求すべきとした。
本判決は議会の裁量権を余りに広く認めている点で妥当でない。遊行を主目的とした観光旅行を実施したような場合にしか裁量違反を問わないかのごとき基準を述べており不当である。県政に資するかどうかではなく遊行かどうかを基準としており、市民感覚から乖離したものと言わざるを得ない。
各視察先についても、宮城県政との関連性が薄くとも、議員がもっともらしい弁解をすればそれを容れて免責しており、不当である。
このような極めて不十分な基準及び判断においてすら、旅程の4日目及び5日目が視察先と視察目的との関連性が認められず、遊行と認定されている。球場でのラグビー観戦が主目的であったり、ワイナリーでワインを飲んだに過ぎないと厳しく指摘されている。
損害論について、本判決は、全旅程の40%が違法であると認定しながら、4日目及び5日目の宿泊費及び交通費等のみを違法と判断した。しかし、全旅程の40%が違法であるならば、全旅費(航空運賃等を含む)の40%を違法と判断すべきである。
本件海外視察の宮城県政に対する意義は認められず、宮城県議会は震災復興調査などの名目でこのような視察を安易に実施したことについて猛省すべきであり、遊行を可能とするような海外視察制度は直ちに廃止すべきである。
オンブズマンとしては、控訴を検討する。
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全国市民オンブズマン連絡会議 政務活動費特設ページ
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