市民グループ「見張り番」は16/2/27に、中学生相手に主権者教育を行った名古屋市民オンブズマンの内田隆氏を迎えて学習会を行い、35名の参加があり大盛況でした。
・主権者講演レジュメ
http://nagoya.ombudsman.jp/data/160227-3.pdf
・主権者配布資料
http://nagoya.ombudsman.jp/data/160227-4.pdf
・動画
https://youtu.be/4YVOgnd33q4
2016年6月から始まる18歳選挙権を受けて、各地で主権者教育が模索されています。
たまたま名古屋市民オンブズマンに私立中学から声がかかり、16/1/30に9名相手に話をしました。
そもそもなぜ税金を納めるのか、自分が支払った消費税を調べてきてもらったが、「中学生は携帯電話代をはじめ、欲しいものはすべて親が払っており、自分でお金を払うことがない」現状にショックを受けた。
しかし、朝起きてからオンブズマン事務所に来るまで、税金と関係することがあるか聞いたところ、「顔を洗うための水道は上下水道局」「道路は国道県道市道」「信号は県警」など話がでて、税金で社会が成り立っていることに気付いてくれた。
石川県租税教育推進協議会が作った「税金がない社会」イラストを見せると一様に衝撃を受けた。
しかし、税金の使途をきちんとチェックしないと、このような社会になるかもしれないため、市民オンブズマンが情報公開請求などでチェックしていると述べた。
「号泣県議」は中学生も知っていたが、それを追及するのは約2万枚ある領収書を1枚1枚紙で見る必要があり簡単ではないと述べるとびっくりしていた。
その他、市民オンブズマン活動を紹介したアニメを見せて、よくわかったようだ。
大変残念ながら、現在の18歳選挙権は、文部科学省と総務省(選挙管理委員会)が中心となっており、教育委員会の閉鎖性もあって「選挙とデモ」くらいしか念頭にないようです。
しかし、現場の先生からは「選挙のみ教える『有権者教育』か、真の意味での『主権者教育』か」という声も上がっており、これまで主権者として行政をチェックしてきた市民オンブズマンの経験が役に立つのではないか、文部科学省もNGO・NPOとの連携をうたっているので学校現場に積極的に働きかけてはどうか、と提案しました。
参加型で興味を持ってもらうよう、「朝食のおかず」ワークショップで議会の仕組みを学ぶことも提案されました。
また、「『1票を投じてもどうせ変わらない』ならなぜAKBに投票するのか」と問うことで、選挙を身近に感じられないか、という提案もしました。
大人も主権者教育を受けたことがなく、しかも税金は源泉徴収されており、いくら税金を納めているか、税金の使途にもあまり関心が向きにくいです。
市民オンブズマン活動に参加する人の年齢層も上がっています。
18歳選挙権を考えることは、主権者全体へのアピールにつながっていくと述べました。
会場からも活発に意見が出て、大変盛り上がりました。
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名古屋市民オンブズマン 主権者教育ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/citizenship/index.htm

↑話を行う、内田隆氏

↑石川県租税教育推進協議会が作った「税金がある社会・ない社会」イラスト

↑AKB総選挙と選挙の比較