2011年8月~2012年3月までの「秘密保護法案」に関する関係各省庁の協議文書(法令協議)の情報公開訴訟の判決が名古屋地裁民事9部で2015/10/15に言い渡され、全面敗訴でした。
http://www.jkcc.gr.jp/data/151015.pdf
原告のNPO法人 情報公開市民センター(理事長 新海聡弁護士)は控訴する方針です。
・秘密保護法情報公開訴訟通信(17) 10月15日の判決報告
http://www.jkcc.gr.jp/data/151015-1.pdf
この訴訟は、秘密保護法案の立法過程の情報を国に対して開示請求したところ、法案はもとより省庁内部での協議資料のほとんどを不開示にしてきたため、取り消しを求めた行政訴訟です。
官僚間の議論や法律案を国会上程前に開示しなければ、「官僚自身が法律の問題点と考えていること」が判明せず、国民や国会内で十分な議論がなされず、国民は関心を持ちようがないという問題意識から2012年11月21日に提訴に至りました。
事実、2013年の国会審議中でも立法過程の資料は国会議員に開示されず、参議院の委員会採決日になってようやくごく一部が国会議員に開示された次第です。
対象1994枚のうち、当初1382枚が不開示となりましたが、当初、省庁間協議と法律案については以下理由で不開示となりました。
・国民の間に未成熟な情報に基づく混乱を不当に生じさせるおそれ
・率直な意見の交換または意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ
・今後の法案化作業に支障が及ぶなど、内閣情報調査室の事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ
また、公にすることを伝達することなく諸外国の行政機関等から入手した情報(4ページ)については以下の理由で不開示となりました。
・他国との信頼関係を損なうおそれ
・今後の調査研究に支障が及ぶなど、行政機関が行う事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ
☆当初決定
決定1
http://www.jkcc.gr.jp/data/kanbo120528.pdf
決定2
http://www.jkcc.gr.jp/data/120927.pdf
しかし、裁判途中で秘密保護法案が国会上程され、2013年12月6日には法案が成立しました。
それに伴い、国は変更開示決定を4回行い、法案が国会上程されれば法案を公開、政令案がパブコメにかけられれば政令案を公開し、非開示が残っている部分は現在24ページになりました。しかしながら、当初は「混乱を不当に生じさせるおそれ」などと主張していた省庁間協議の資料の一部(20ページ)について、後になってから外交上の秘密が含まれるとして不開示理由としてきました。
☆変更開示決定
変更開示決定1
http://www.ombudsman.jp/data/140120.pdf
変更開示決定2
http://www.ombudsman.jp/data/140226.pdf
変更開示決定3
http://www.ombudsman.jp/data/140530.pdf
変更開示決定4
http://www.ombudsman.jp/data/140820.pdf
☆変更開示決定1-3に基づき開示された文書
(変更開示を受けて新たに開示された部分が赤枠)
H23.8
http://www.ombudsman.jp/data/H23-8-3.pdf
H23.9
http://www.ombudsman.jp/data/H23-9-3.pdf
H23.10
http://www.ombudsman.jp/data/H23-10-3.pdf
H23.11
http://www.ombudsman.jp/data/H23-11-5.pdf
H23.12
http://www.ombudsman.jp/data/H23-12-3.pdf
H24.1
http://www.ombudsman.jp/data/H24-1-3.pdf
H24.2
http://www.ombudsman.jp/data/H24-2-3.pdf
H24.3
http://www.ombudsman.jp/data/H24-3-3.pdf
☆変更開示決定4で開示
http://www.ombudsman.jp/data/140820-1.pdf
☆不開示のまま残っている24枚
・関係省庁から内閣情報調査室に提出された質問又は意見(電子メールを除く) 15ページ
http://www.ombudsman.jp/data/hikoku10.pdf
・関係省庁からの質問又は意見に対する内閣情報調査室の回答(電子メールは除く) 2ページ
http://www.ombudsman.jp/data/hikoku11.pdf
・関係省庁との個別協議結果要旨 2ページ
http://www.ombudsman.jp/data/hikoku13.pdf
・関係省庁との個別協議で使用した説明資料 1ページ
http://www.ombudsman.jp/data/hikoku15.pdf
・諸外国に於ける秘密保護違反事件の刑事司法手続きにおける秘密保護制度 4ページ
http://www.ombudsman.jp/data/hikoku16.pdf
☆24枚の不開示理由(理由追加分を含む)国作成文書
http://www.ombudsman.jp/data/hikokudai8.pdf
2015/10/15名古屋地裁判決では、2つの争点について判断しました。
争点1 「不当な混乱」部分について、当初国が主張しなかった「実は外交上の秘密」としてあとから追加して不開示を継続することの是非
→国に裁量権の逸脱や濫用があるとは認められない
争点2 「機密性2情報」「機密性3情報」「取扱注意」の指定がなされていないのに「外交上の秘密」として不開示にすることの是非
→情報公開法に基づく開示請求の対象となった行政文書の開示の可否についての判断と、統一基準に基づいて機密性情報の指定等をすることの要否についての判断とは、その目的や性格を異にするものであるから、国に裁量権の逸脱や濫用があるとは認められない
原告理事長の新海聡弁護士は「驚きの判決。国民が知ることと行政内部で知ることは別であるという国の主張をそのまま是認しており、大変腹が立つ。
ここまで情報公開を軽視した判決を知らない。情報公開訴訟の歴史に残る不当な判決だ。
当初、秘密保護法が成立する前に判決をもらおうと努力していたが、国が引き延ばしをはかってきて、このような時期に判決となった」としています。
弁護団長の内河惠一弁護士は「感動を覚えない判決。なぜ判断が必要なのか述べていない。法律を作る過程の情報は大変重要なので、公開すべきだ」と述べました。
代理人の中谷雄二弁護士は「時代の意味を考えていない判決。秘密保護法は戦争ができる国作りの一環として作られており、制定過程を開示して議論せよとずっと述べてきた。
途中で開示された秘密保護法案の制定過程を分析したところ、内閣法制局の官僚は『内閣情報官にそのような判断させてよいのか』とまで疑問を呈していたことが判明した。
出来上がった法律は検証されなければ民主主義国家とは言えない。」と述べました。
☆まとめパワーポイント(2014/9/6作成)
http://www.ombudsman.jp/taikai/himitsu2014PPT.pdf
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・NPO法人 情報公開市民センター 特定秘密保護法に反対します
http://www.jkcc.gr.jp/menu6.html
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2015年10月15日 12時15分 中日新聞
名古屋地裁、原告の請求棄却 秘密保護法不開示
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015101590121559.html
2015/10/15 13:39 日本経済新聞
秘密保護法巡る行政文書、開示認めず 名古屋地裁
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H64_V11C15A0CC0000/
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