全国大会に参加して・・・全国市民オンブズマン、インターン小西
全国大会に参加して率直に感じたことは、まさに「情報公開」が社会を変えてきた、ということです。自分たちのお金がどのように使われているのか、まず疑問や関心をもつスタートラインに立っている人も、更に進んで実際の行動に移すにはどうしたらいいかと考えている人にも、せっかく与えられた情報公開という「武器」をどう活かすか、そのヒントがちりばめられた様に思います。
まず、事務局で発表した「全国情報公開度ランキング」。活動を初めてから10年間の一つの集大成として、事務所のみんなが必死になって作ったものでしたが、これが非常に好評でした。プレゼンもうまくいきましたし、この大会通して先生や事務局の人たちみんな満足できるものになったのではないかと思います。私もわずかながら、自分の調べたデータなどが挙がった時などは、内心誇らしかったです(笑)
また、愛媛の現役警察官である仙波敏郎さんの話はこの大会を通して一番インパクトの強いものでした。「現職警察官が警察の不正領収書作成によって裏金を作っていることを話すのは当たり前のこと。その義務を果たしているだけです。」との発言は、会場全体から拍手が沸きました。2日目にお手伝いをさせていただいた警察分科会でも、内部告発した現職の警察官や元警察官、OBの講演を通して、問題の根深さが知られたところだと思います。内部告発のリスクの大きさや、理不尽なやり方など、会場にいる誰もが警察という組織の恐ろしさをリアルに体験したのではないでしょうか。また、自ら「覚悟」を決めて情報を出す人がいることは、受け皿としてのオンブズマン活動の重要性が改めて認識できたところだと思います。私も、現在は法曹を目指している身分で検察官を志望していましたが、この分科会に参加した後は、ちょっと考え直そうかと思っているところです(笑)
さて、大会と同日には、国政選挙も行われて、政治・行政に対する関心が僅かながら高くなった気がします。これをきっかけに、市民が少しずつ日本の実態に関心をもっていくのが望ましいことは間違いないでしょう。しかし、行政の問題などは、あまり私たちの生活にはダイレクトに影響してくることがない、あるいは感じられないため、全ての人が関心をもって行動するまでに至るのは、正直望めないのかも知れません。
けれども、少なくともこの大会に参加していた方々は、そうではありませんでした。このこと自体に私は参加した意義を見出せます。
この大会を通して得た情報を、身近な人に伝えていこうと思います。彼(彼女)らに「おかしい」と思ってもらうところがスタートラインです。知らない人からすれば、とっつきにくい問題かもしれませんが、それは言い方ひとつだいうことも事務局の内田さんから教わったことです。私の力量が問われるところではありますが、やれることはたくさんあります。
最後に。私自身は普段あまり貢献できなかったけど、それでも先生たちから「よくやってくれた」と声を掛けていただいたのは、とても嬉しかったです。今以上に力になれるようこれからも頑張っていこうと思います。