18/5/21(月)12時-16時まで「名古屋城木造天守にエレベーター設置を実現する実行委員会」100名以上が名古屋市役所前で、木造天守閣にエレベーターをつけない方針を示した河村たかし名古屋市長に対して抗議しました。
・配布チラシ
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180521.pdf
河村市長は同じ日の18/5/21(月)14時から定例記者会見しました。
http://www.ustream.tv/recorded/115084022・障害者団体は誤解している
完成までに4年ちょっとある。必ずや今よりバリアフリー対策がよくなる
直接団体と会って話をしたい
・8-9社の業者から提案が既にある。
・今後、国際コンペをする予定。懸賞金を出すのかなど検討。
両方から考える必要がある。
・5月末まで業者から言わないでくれと言われているが、
はしご車トップメーカーは400キロまで車椅子を持ち運べる。
ホームページにも載っている。それを改良すればよい。
もともと避難用だが、「非常口」から中に入ることも可能。
・(非常口を作るのは史実に忠実と言えるのかとマスコミから聞かれて)
人命に関わることなのでスプリンクラーや消火栓は姫路城についている。
木目調にして目立たないように出来る。
非常口をつけても史実に忠実と言える。
・名古屋城でできれば、他の階段の施設にも使える
「新技術」の有力な案は、はしご車のようです。
ホームページを検索したところ、新型はしご車が5月末に発表されるとのこと。
・2018 年5 月8 日 株式会社モリタホールディングス
新製品開発のお知らせ
「普通免許対応 車両重量3.5t 未満CD-Ⅰ型消防ポンプ自動車」
「多目的消防ポンプ自動車 MVF21」を開発
~「東京国際消防防災展2018」に出展~
http://www.morita119.com/ir/pdf/20180508_2.pdf
「21m のブームと国内初となる最大400kg 対応のバスケットを搭載。」とあります。
ただ、現天守閣東側地面から天守台石垣の上まで約12メートル、そこから約36メートルの建物が建つ予定です。
どこに「はしご車を改良したもの」を置くのかわかりませんが、東側地面だとすれば石垣のちょっと上くらいにしか上がれません。
しかも、外側エレベーター設置に難色を示していながら、それよりもっと目立つはしご車を置くことが、「史実に忠実」と言えるのでしょうか
来場者はどう思うのでしょうか。
上記ホームページを、市役所前で抗議している障害者団体に見せたところ「これじゃ『見世物』だ!」「最上階では無く、石垣の上にしか登れないのか」と大変批判的でした。
なお、一級建築士によれば、「これはエレベータに代わるものではない。建物内に設置する昇降機は、安全基準があり、国の指定品でないといけない。弱者をブツのようにこんなのでは運べません。建物の確認申請時に、別に昇降機の申請もされます。業者だけでなく、施主と建築士の印が要ります。
火事の時はエレベータは避難に使えません。はしご車では、車いすの方を助けれないので、開発された非常時のものであり、それはそれではしご車に代わるものとして、貴重です。絵空事ではいけなく、この車が非常時には、現天守が耐震改修されても要ります。日常と非日常をごっちゃにしてはイケマセン。」とのこと。
また、河村市長は「8-9社の提案」「国際コンペ」両方から考えると話していましたが、「WTO政府調達に関する協定」で原則公募をする必要があります。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/local_support/pdf/cio_text_ps_3-1.pdfhttp://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000038/38267/tebiki.pdfいくら払うのかも未定、どうやって決めるかも未定。本当に出来るのかも未定。「なにが史実に忠実」なのかは、各自イメージがバラバラ。
河村市長自身が、「これが史実に忠実」とは明言していません。それで法律がクリアできるのかもはっきり言っていません。
これでどうやって進めるのでしょうか。
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エレベーターだけでなく、石垣部会の千田嘉博奈良大学教授は以下ツイッターで述べました。
名古屋市民オンブズマンHPのご教示によると「名古屋城天守閣整備事業基本設計その他業務委託」成果物が、竹中工務店から名古屋市に提出されていた由です。そのなかに石垣調査についても報告があります。http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm(つづく)
私も名古屋城の石垣部会のメンバーですが、石垣カルテについては石垣部会で調査項目や方針と方法、年次計画などを議題として審議し、それに従って進めていると認識しています。石垣カルテの調査を進めている旨の報告も部会でありました。(つづく)
そうした石垣カルテの報告と、昨年度分の最終成果にもとづく名古屋城の石垣の分析と評価は、石垣部会として議論した記憶がありません。ところが、なぜか報告と評価がまとめられているように見えるのです。私の錯誤かもしれません。(つづく)
仮に、文化庁調査官も加わって、名古屋城の石垣調査の指導を担う石垣部会の審議なしに、石垣カルテの結果をまとめたとすれば、異例なことだと思います。調査フローのなかにも石垣部会はなく、そもそも特別史跡の整備における専門委員会の位置づけを適切に理解していたか心配になります。(つづく)
文化庁の指導のもと設置した専門委員会の審議を踏まえて史跡の整備を進めていく原則は、とても重要です。だから特別史跡である名古屋城跡で、そうした原則とは異なった方法で、石垣の分析と評価の結論を出すことはないはずだと思います。(つづく)
名古屋城大天守台石垣の発掘についても報告があり、それにもとづく石垣の分析と安定性の評価を記しています。しかし記憶によれば、その結論は石垣部会で審議した分析や評価と異なっているように思います。私の錯誤ならよいのですが、いったい何が起きているのでしょうか・・・。(おしまい)
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998246179455488005
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998247030618140673
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998250089553395713
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998251571619160066
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998253388503527424
https://twitter.com/yoshi_nara/status/998255158587879424
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18/5/24に名古屋市と竹中工務店は非公開で価格交渉等を行い、有識者から意見聴取をするとのこと。
市民に情報も出さず、市民不在のまま強引に木造化を進めようとしています。
・名古屋城天守閣整備事業にかかる技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)の実施に伴う意見聴取会(第7回)
http://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2018/kankobunkakoryu/0000105895.html----
河村市長の思いつき、その場しのぎをいつまで信じるのか。
事情を知らない市民はごまかせても、権限がある「文化庁復元検討委員会」「名古屋市建築審査会」「消防法 総務大臣」「名古屋市消防長」「日本建築センター」そして「竹中工務店」はごまかしきれません。
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名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
2018年5月21日 19:25 名古屋テレビ
名古屋城木造天守にエレベーター不設置の市の方針に障害者団体が抗議
https://www.nagoyatv.com/news/?id=18134318/5/21 20:16 中京テレビ
名古屋城、エレベーターの替わりにクレーン車案(愛知県)
http://www.news24.jp/nnn/news86239358.html18/5/21 19時08分 NHK
エレベーター問題で協議会設置へ
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20180521/4760001.html2018年5月21日18:36 CBC
名古屋城新天守のエレベーター問題で障害者団体が抗議活動
http://hicbc.com/news/detail.asp?id=00046D112018年05月21日 18:44 東海テレビ
名古屋城木造復元天守閣 EV求める障がい者団体に名古屋市長が近く自ら説明へ
http://tokai-tv.com/tokainews/article.php?i=54680&date=201805212018/5/21 18:31 日本経済新聞
河村市長、障害者らと面会へ 名古屋城のEV不設置で
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3076479021052018CN8000/